04:地理情報システム利用によるレアプランツのインベントリーと有用性・安全性の評価

平成25-29年度 文部科学省 科学研究費補助金 基盤研究(A)

科研費(A)による研究開発の概要

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渡邊高志教授は、科研費による過去5 年の植物インベントリー調査により、植物多様性地域から、成人病や難病に対する薬理効果が期待できる数種の有用植物を世界で初めて見出すことに成功しています。これらは、潜在的有用性と局在化した希少性の双方を兼ね備えた植物資源という意味で、レアプランツと呼ぶことができます。
本研究は、地理情報システムと植物データベースを組み合わせた研究プラットフォームLUPINESを活用し、さらに新たな活性評価・安全性評価等の体系を開発することで、レアプランツの自生地環境要素と薬理活性との関係性を解明するとともに、新規探索に向けた地理情報的な指針を得ることを目標にします。これによって、希少資源の探索・保全と潜在的有用性の開発とを原産国の利益を踏まえて推進し、補完食品及び医薬品原料素材としての研究開発を図ることを目的としています。
これまでのLUPINES開発メンバーである渡邊高志教授(地域連携機構・補完薬用資源学研究室)、高木方隆教授(社会システム工学群)に加え、高知県立大学の渡邊浩幸教授(健康科学部)と高知大学の菅沼成文教授(医学部)が分担研究者として参加します。調査対象地域は、ネパール、ミャンマー、ソロモン諸島と広範囲にわたりますが、いずれも植物資源の宝庫と見込まれ、渡邊教授がこれまでにも調査を重ねてきた地域です。
平成25年度から平成29年度までの研究期間に、膨大な調査データがLUPINES上に蓄積されることになります。これを機に、LUPINESの英語による情報発信を大幅に強化し、高知が世界に向けた資源植物情報の発信基地となることを目指します。

* LUPINES=Local Useful Plants with Intelligent Networks of Exploring Surface

 

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