機構概要

 2009(平成21)年度の公立大学法人化と同時に発足した地域連携機構は、21世紀型の「心豊かな」地域社会モデルを全国に先駆けて高知県で実現することを目標に、様々なプロジェク卜成果を積み重ねて参りました。この過程で、大学の地域貢献のあり方についても理論的枠組みを模索し、今後も継承すべき基本ポリシーを確立してきました。
2015(平成27)年度、高知県立大学との法人統合にともない、地域連携機構は高知市中心部にある永国寺キャンパスにも拠点を設け、これまで以上に地域に密着して研究成果を社会に実装し、地域課題の解決に向けて努力を重ねるとともに、さらなる挑戦を続け、大学の社会貢献において世界一流となることを目標といたします。

1.継意すべき基本ポリシー

(1)戦略的地域貢献

 大学の地域貢献は、「地域のニーズや特性」を踏まえ、研究者のもつシーズと組み合わせることで地域に合った特色ある研究を推進し、国内外の地域社会の課題を解決、最新研究成果を社会実装することで、その実を結ぶものであると考えます。
いっぽうで地域の幸せとは何か、誰にとっての幸せか、それを実現するためにはどうすればいいか。このような長期の将来ビジョンにもとづき、地域の課題を構造的に分析・把握し、これにもとづく戦略シナリオを描いたうえで個々のフロジェクトを展開することが必要です。
地域連携機構は、自らが地域に対して責任を持つ主体として、戦略的かつ持続的に地域貢献を目指すという基本姿勢をこれからも維持します。

(2)現場の実効性重視

 これまで大学が地域と関わるとき、ともすればスポット的に介入し、短期的な結果しか見ずに現場を離れてしまうことが少なくありませんでした。そのため、当初の介入の仕方が正しかったのかどうかの検証が不充分となり、社会科学としても中途半端なものになりがちでした。
地域連携機構は、地域の現場における実効性のある課題解決を第一目標とします。なおかつ、現場に埋没することなくそこから普遍的な解を導くという、大学のあるべき姿の追求を継続します。

(3)柔軟な組織運用

 地域連携機構は、研究者が独自に主宰する研究室の集合体として発足しました。個々の研究室の運用は研究室長の裁量に委ねられ、活動の財源も主に外部資金の獲得により賄うこととされてきました。発足以来8年間、研究室の終了と新規開設が行われてきましたが、組織の存続を自己目的化することなく、研究室の使命達成を目安に流動的な組織運用を行うというスタイルが確立してきました。
これからも、個々の研究室の独立性を尊重しつつ、使命主導型の柔軟な組織運営を目指します。

 

一次産業×科学技術×マネジメント=地域の活性化

機構ポンチ絵

 

2.社会実装への取り組み

 プロジェクト期間終了後も成果が持続し、地域に定着するためには、地域を担う人たちの中で社会・経済的効果が実感され、次世代の担い手に成果が引き継がれていくことが望まれます。これは社会実装のフェーズにあたるもので、試行段階の成功あるいは最新研究成果を踏まえて、地域連携機構は新たにこの社会実装の段階に挑戦します。

(1)社会・経済的効果に関する評価

 地域社会への関わりは、調査研究から始まり、事業プロジェクトの段階に進みます。その際、ステークホルダーの間での社会・経済的効果が、事業の長期的な成功の評価基準となります。
地域連携機構では、プロジェクトを長期的な成功に導くため、社会・経済的側面からの事前・事後評価をより強化することにいたします。

(2)人材育成

 地域の中で事業を継続するにはなにより担い手が途切れることなく、さらに能力を高めていくことが不可欠です。また、教員・学生は地域の知恵に学び実践力を高め、地域を担う主体は大学の知恵で武装して戦略性を強化するという双方の学びの場から人が育つことが重要です。
地域連機機構は、学生教育にも地域との関わりを反映させるよう努めるとともに、永国寺キャンパスにおける社会人教育などを展開する中で、地域の即戦力となる人材育成も強化することを目指します。

3.地域連携機構の組織図

機構新フェーズ概念図