04:木灰を用いた地還型コンクリートの実用化

平成29-30年度 一般社団法人四国クリエイト協会 技術開発支援制度

>技術開発支援制度による研究開発の概要

地域連携機構では森林バイオマスの活用による里山の保全と活性化を提起し、宿毛市におけるバイオマス火力発電所の建設、稼働に至りました。この発電所では稼働にともない木灰が発生します。木灰に消石灰のような安価な混和剤と水を加えるとコンクリートを生成することができます。

システム工学群の大内雅博教授はこの素材がコンクリートとしての役割を終えたときいずれ地に還る可能性に着目し、「地環型コンクリート(Degradable Sustainable Concrete: DSC)」と名付け、その実用化に取り組みます。ブロック成形し林道舗装に用いることができれば、伐採作業の生産性は上がり、なおかつ役目を終えたら森の養分に戻せるとすれば格好の環境循環型素材といえます。里山プロジェクトのフィールドで上図のような実証試験を行い、これまで物質循環の行き止まりとみなされてきたコンクリート材料のイメージを大きく変える実用成果を目指します。