イブニングセミナー 菊池先生による「小水力発電」を開催しました

7月24日、本学の地域・文化交流施設”Cross Square”で、今年度第2回目の「イブニングセミナー」を開催し、地域の方、高校生など33名が参加しました。 今回は地域連携機構 菊池 豊特任教授が「小水力発電」をテーマに開催し、地域が自立(経済的)・自律(主体的)していくための、持続可能な社会構造モデルについて、再生可能エネルギーを軸とする電力ネットワークの現状と課題などについて講演しました。

冒頭、SDGs17項目のひとつである気候変動についてふれ、地球の温度は1880年~2012年で0.85度上昇、このまま温暖化が進むと2100年までに4.8度上昇し、洪水、豪雨、食料不足、水不足、海洋生態系損失などのリスクが高まると説明されました。菊池特任教授は、その対応策として2011年に環境に優しい再生可能エネルギーのひとつである小水力に着目し、地域と社会の未来づくりについて研究を始めたことを紹介しました。 続いて、身近にある物部川流域・高知県内・他地域の小水力発電所の種類、水を運ぶ方式、タービンの種類を紹介し、具体例として自身が携わった馬路村小水力発電所(145KW、総落差97メートル)の開発について解説しました。

そのうえで、固定価格買取制度(FIT)を利用し、地域の資源をエネルギーに変換して社会に役立てるためには、適地の判断、初期調査のコスト、小水力発電所構築のノウハウ、事業資金、リスクに対する考え方など沢山の課題があることを説明し、これらを解決するために、再生可能エネルギーの普及を目指し、今後も地域主体の発電事業モデル構築にむけ研究を進めていくと力説しました。

講演に参加した香美市認定農業者 為近 初男 様は「香美市の地域が、小水力発電に優れた適地ということをお聞きし、このような地球に優しい発電をどんどん伸ばしていけたらいいと思いました。例えば自分の住む50世帯ぐらいの集落の電力は近くの物部川の支流で賄えたら最高だと思います。私は柚子生産農家ですが、現在、重油価格が高騰しており、元々不安定なこともあり、ハウスの暖房に使えたらコストの心配がなくなり大変助かります。大学、企業、行政など産学官の連携により、安価で簡易なシステムの開発を進めていただきたいと思います」と感想を話してくれました。 また、本山町在住の方は「自分が住んでいる地域で小水力発電を実現できないかと思い参加しました。実現に向け漠然としたイメージはできていたのですが、環境への負荷やその他用途への影響の危惧などの課題を知ることができ、現実的なことを考えるよい機会となりました。大がかりな設備を設置しようとすると困難なことが多そうですが、可能な範囲で実現できるよう模索していきます」と感想を話してくれました。 次回のイブニングセミナーは、9月25日(水)、「キノコと土壌細菌」をテーマに環境理工学群 堀澤 栄教授が登壇します。 是非お越しください。 イブニングセミナーの今後のスケジュール 2019年度 第1回目は以下の内容で開催しました。 5月22日(水)学生による里山プロジェクト成果報告