地域公共交通研究室(旧)

【室長 熊谷靖彦教授 平成27年度より地域ITS社会研究室と統合し、交通基盤研究室に改称】

高齢化社会、低炭素社会における公共交通のあり方を示す

地方の大きな課題は公共交通

過疎化や高齢化の進行はわが国の地方が抱える共通の課題であるが、なかでも高知県は高齢化率が著しく高く、中山間地には過疎集落が分散する中で、公共交通の維持は生活の安全保障に関わる大きな課題となっている。人口の減少は公共交通の減便や路線廃止を招き、いっぽう公共交通が少ないがゆえに頼りとしてきた小型自家用車の運転も高齢化によってますます困難になるため、過疎地域の高齢者は買い物や通院などの日常生活の先行きに大きな不安を抱えている。そのような背景の中で、公共交通の再構築を図ることは、これからの地球環境の持続性のためにも、また安心して暮らせる社会づくりのためにも重要なテーマである。

当面の研究内容

(1)県下の路面電車、路線バス、コミュニテイバス等の利用促進、効率化の研究を行う。そのため、バス運行の公共交通分析ツールを活用して路線見直しや、“Chi-Bus”や“ですか”の多目的応用等を検討する。
(2)コミュニテイサイクルシステム(K-cle)に関する研究開発を行う。当面、土佐山田‐大学間を対象にシステムを検討する。

研究室長から

高知の公共交通は待った無しの、所謂、喫緊の課題であると言えます。大学で出来ることは限度が有りますが、少しでも我々の活動が公共交通の改善に貢献出来ればと考えています。