高知工科大学紀要 第18巻1号 2021.12.28 より

窪田伊織, 丸山和暉, 中嶋響, 山崎皓平, 村井亮介
要約 本研究では生態系調査のため、生態系の上位にあたる鳥類に注目し、鳥の鳴き声を録音する装置を作成した。また、録音した鳥の鳴き声を基に鳴いている鳥の種類を判別するシステムについて検討した。録音装置は野外での録音を可能にするため、機材を守るためハウジングと内部ケースの2 重構造とした。また、鳥の種類を判別するシステムの精度検証では、録音装置で実際に録音した音声から、鳥が鳴いた箇所をトリミングし、これを学習用と評価用のデータに分けて、分類実験を行った。今回分類の対象とする鳥は比較的鳴き声がわかりやすいキジバトとヒヨドリとした。メルケプストラム係数を特徴量としたSupport Vector Machine を用いて鳥の分類を行った結果、正答率は全体として50 %前後という結果になった。