高知県における歴史資料のデータベース化試論

高知工科大学紀要 第15巻1号 2018.7.31 より

楠瀬慶太, 藤原 駿, 池内克徳

要約 本研究では、日本史学・考古学・民俗学・歴史地理学などの歴史分野のデータベースについ
て、全国の動向を整理し、高知県内でも歴史資料の保存継承を進めるため、研究者が連携し、全県
的に歴史資料のデータベース化を進める必要性を提起した。県内では、自然災害や高齢化に伴い、
歴史資料の所在把握と散逸を防ぐ取り組みが課題となっている。課題解決の方法として、県内の各
分野の研究者が集まって歴史資料のデータベース化を議論している「高知歴史環境 GIS 研究会」の
活動から、共通のデータ書式やデータ収集を模索する動きがあることも紹介した。歴史資料の保存
継承には、地域資源データベースのような形で、研究利用だけでなく、住民が地域活動に利用でき
るデータベースの構築を進めていかなければならない。

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