里山研究フィールドにおけるUAV による植生観測状況と公開データについて

高知工科大学紀要 第18巻1号 2021.12.28 より

村井亮介, 高木方隆

要約 里山研究フィールドでは2019 年4 月より、UAV による植生観測を月に2~4 回の頻度で継続的に行っており、これまで118 回の観測を行なってきた。UAV による植生観測は地上観測よりも観測域が広く、航空機よりも観測コストが低く、さらに高解像度・高頻度で行えるメリットがある。そのため、気象や昆虫・鳥類といった異なる事象や種との関係性を知る上で有用な観測データになる可能性がある。そこで筆者等は、2019 年4 月から里山研究フィールドの植生を観測したデータを里山工学のホームページから一般公開している。公開している観測データは、観測シーン毎に観測日、天候、観測開始時刻、観測終了時刻、観測中央時刻、観測中央時刻時の太陽高度と太陽方位を公開している。さらに、地上分解能20 cm のオルソ画像(正射投影画像)をダウンロードできる。今後、里山研究フィールドにおける横断研究による新しい知見の発見に発展していくことを期待し、公開データに関する観測エリアや観測機材、幾何補正等について解説する。

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