地域交流を目指した古民家改修の設計と施工

高知工科大学紀要 第16巻1号 2019.7.31 より

天羽朝陽, 池内克徳, 岡崎廉, 市川明日香, 前原凌平, 吉田 晋

要約 本稿は高知工科大学のプロジェクトである「里山基盤科学技術の社会実装モデルプロジェクト(通称:佐岡プロジェクト)」における活動拠点および地域交流の場として、対象地区に現存する古民家の調査結果および改修計画案に基づいて古民家改修の設計と施工の結果を報告することを目的としている。既報の通り対象古民家を、「佐岡プロジェクトの活動拠点」と「地域コミュニティの拠点」の二つの機能を持つ施設へ改修する計画を基に、実現を踏まえて一部減築と改修の設計を行った。まず、母屋北側を減築した。次に、母屋本体を骨組みまで解体し、鉄骨を用いて母屋全体を持ち上げ、荷重を分散した後、床下組の腐食や損傷した柱や足固めを取り替え、元の場所に据え付けた。その後、大工工事を行い、床、壁、屋根を修復した。その際、改修工事に必要な工具と資材の運搬と一部外構工事は社会システム工学論(大学院講義)及び建築デザイン研究室の活動の一環として学生が行った。

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