ポーラスコンクリートブロックを使った空積み擁壁 の作成

高知工科大学紀要 第17巻1号 2020.12.15 より

浦西真維, 井川詩月, 佐藤奨, 松榮友里, 山地陽大, 重山陽一郎

要約 高知工科大学では、「里山工学」の社会実装として「佐岡プロジェクト」が進められている。
本稿では、プロジェクトの一環として行った、コンクリートブロック擁壁の設計と施工について報告する。この擁壁は、今も里山に多く残る石積み擁壁の代わりとなることを目指している。私たちは、ポーラスコンクリートでブロックを作成し、その強度や透水性を実験によって確認した。また、その結果に基づいて、高さ 60 cm、幅 120 cm 程度の擁壁の設計を行い、石積みが壊れた場所の補修を行った。歴史的な石積みを建設するには、熟練した職人が必要になるが、本研究で開発したブロックを用いることにより、だれでも擁壁の修理が可能である。

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